39歳、初めて結婚相談所に行った日のこと|婚活 成功体験・お見合い体験談

39歳まで、結婚相談所に行くのは自分には関係ないことだと思っていた。恋愛はそれなりにしてきたし、縁があればそのうち、と思い続けていた。でも「そのうち」は来なかった。39歳の秋に、初めて相談所の扉を叩いた。お見合いは3回した。うまくいかなかったことも、迷ったことも、正直にここに書いておく。今は名古屋で、一緒に暮らしている人がいる。

結婚相談所を選んだ理由

「縁があればそのうち」と思っていたが、39歳になっても「そのうち」は来なかった。それが正直なところだった。

名古屋市内の信用金庫で働いている。職場の同世代は既婚者が多く、独身の知り合いが年々減っていた。出会いがないわけではなかった。アプリも試したし、職場の飲み会で知り合った人と付き合ったこともある。でも続かなかった。

振り返ると、いつも「もう少し条件のいい人がいるかもしれない」という気持ちが頭の隅にあった。相手のいいところより、気になるところに目がいく癖があった。自分でもわかっていた。でも直せなかった。

転機は、39歳の秋に友人夫婦の家に呼ばれたときだ。子どもが生まれたばかりで、狭いリビングにベビー用品が散らかっていた。友人夫婦は疲れた顔をしていたが、どこか満足そうだった。帰り道、名古屋駅のホームで電車を待ちながら、なんとなくスマホで「結婚相談所」と検索していた。なぜそうしたのか、自分でもよくわからなかった。

「縁があればそのうち」と思いながら何年も経ってしまった経験、同じような人は多いんじゃないかと思う。

マリッジオーシャンを選んだ理由

マリッジオーシャンに行ったのは、友人に「とりあえず一回行ってみなよ」と言われたからだった。友人自身が使ったわけではない。ただ、名古屋駅から近くてアクセスがいいという話をどこかで聞いたらしかった。それだけの理由だった。

他の相談所と比較する気力はなかった。「一か所行って、合わなければやめればいい」という気持ちで予約した。

担当の田中さん(仮)との初回面談は、正直なところあまり印象に残っていない。費用の説明を聞いて、「高いな」と思った。田中さんが「何かご不明な点はありますか」と聞いてきたとき、「少し考えてもいいですか」と言って帰った。

その夜、友人に「どうだった?」と聞かれた。「悪くはなかったけど、費用が気になる」と話した。友人に「でも何もしなかったら来年も同じじゃない?」と言われた。

名言でも何でもなかった。でも、その一言が刺さった。翌日、入会の連絡を入れた。

「背中を押してくれる人が一人いる」というのは、意外と大事だった。自分一人だったら、もう少し迷い続けていたと思う。

マリッジオーシャンを選んだ理由

結論から言うと、2か所の無料相談を比べて「ここが話しやすかった」という理由だけで決めた。相談所を選ぶのにこんなに迷うとは思っていなかった。

1か所目は、担当の人が最初から資料を広げて、料金プランの説明を始めた。悪い人ではないと思うが、気づいたら「どうぞ入会してください」という流れになっていて、少し圧を感じた。「複数の相談所を比べてから決めたい」とも言えなかった。「検討します」と言って帰った。

「相談所ってどこも同じ感じなのかな」と少し萎えながら、マリッジオーシャンに行った。名古屋駅から近くて予約が取りやすかったからだ。担当の田中さん(仮)は、最初に「今まで恋愛がうまくいかなかった理由、ご自身ではどう思いますか」と聞いてきた。

少し意表を突かれた。料金の話でも、会員数の話でもなかった。答えようとしたが、すらすら出てこなかった。「気になるところに目がいく癖があって……」とぼんやり話したら、田中さんは「そうですか」とだけ言って、少し間を置いた。

その「そうですか」が、なんか刺さった。名言でも何でもない。でも、自分のことをちゃんと聞いてくれた感じがした。

その日は入会を決めなかった。「費用も大きいし、少し考えます」と言って帰った。1週間ほどぐるぐるして、「このまま何も変えなかったら来年も同じだ」と思って申し込んだ。決断というより、観念した感じに近かった。

複数の相談所を比べて迷った、費用が気になって一歩踏み出せなかった——そういう経験は、たぶん多くの人がしていると思う。

お見合いでの印象

入会から1か月後、最初のお見合いが設定された。3回のお見合いを経て、3回目のはるかさんとの仮交際につながった。一直線にうまくいったわけじゃない。

当日はそれなりに緊張したが、会話はわりと弾んだ。「これはいけるかもしれない」と思いながら帰った。数日後、伊藤さんから「先方からお断りの連絡が来ました」と告げられた。予想していなかっただけに、引きずった。何がいけなかったのかわからないのがしんどかった。伊藤さんに「何か理由は聞けましたか」と聞いたら、「フィーリングの問題だと思います」という答えだった。そうですよね、とは思いながら、もう少し何か言ってほしかった。

2回目は話しているうちに「この人とずっと一緒にいるのは難しいかもしれない」という気持ちになった。悪い人ではなかったが、会話の中で何度か「ん?」と思う場面があった。こちらからお断りを入れた。断られるよりも、断るほうが気持ち的にしんどかった。

3回目の相手がはるかさんだった(仮名・37歳・歯科衛生士)。プロフィールを見たとき、「普通の人だな」と思った。特別に目を引く何かがあったわけでもなかった。それでも伊藤さんに「会ってみませんか」と勧められて、断る理由もなかったので行った。

当日、はるかさんは少し早めに来ていた。第一印象は「思ったより普通だな」だった。最初の15分くらいは型通りの自己紹介で、特に何もなかった。でも話しているうちに、なんとなく落ち着いてきた。変に気を使わなくてよかった。帰り道、「また会いたい」と思った自分に少し驚いた。

お見合いで「何を話せばいいかわからない」という焦りは最初みんな持っていると思う。落ち着けたのは、場数と慣れのおかげだった。

仮交際〜真剣交際

仮交際が始まって、週末に会うようになった。はるかさんは話しやすかったが、一つ気になることがあった。デートの日程を決めるのがゆっくりなのだ。

候補日を3つ出しても「う〜ん、どれかなあ」と返ってくる。次の返信まで数日空くこともあった。最初は「忙しいのかな」と思っていたが、1か月半ほどしてから「これが普通なんだろうか、それとも気持ちが薄いのかな」と不安になり始めた。

伊藤さんに相談した。返ってきたのは「はるかさんはそういうマイペースな性格みたいですよ」という、少し物足りない返答だった。もう少し何か具体的なアドバイスが欲しかったが、言えなかった。

結局、自分ではるかさんに直接言った。「候補日出したとき、どれかに決めてもらえると助かるんだけど」と。はるかさんは「あ、そうか、ごめん。気をつける」とあっさり言った。それで一応改善された。でも翌週にはまたゆっくりになっていた。完全には直らなかった。

それでも続けたのは、一緒にいると素直でいられたからだ。「気になるところに目がいく癖」が、はるかさんといるときはあまり出なかった。なぜかはよくわからない。

真剣交際を決めた理由は大したことじゃない。電車の遅延で待たせてしまったとき、「全然大丈夫。コーヒー飲んでた」と一言で返ってきた。責めるわけでも、大げさに心配するわけでもなかった。その一言が、なんか自分に合っていた。翌日、真剣交際の申し込みを伊藤さんに連絡した。「この人でいいのかな」という迷いは、婚活中ずっとあった。決め手は、思っていたより地味なものだった。

「この人でいいのかな」という迷いは、婚活中ずっとあった。決め手は、思っていたより地味なものだった。

プロポーズ・成婚

真剣交際から2か月が経って、そろそろ動かないといけないと思い始めた。

踏み出せない理由は、断られる怖さではなかった。「OKされた後にちゃんとやっていけるか」という不安のほうが大きかった。プロポーズしようと決めてから、2週間ほどタイミングを見つけられないまま過ぎた。「今日言おう」と思っても、なんとなく切り出せない日が続いた。

場所は大須の商店街近くのいつもよく行くカフェにした。特別な場所を選ぶより、いつもの感じのほうが自分らしかった。コーヒーを飲みながら、「一緒に生活したいと思ってるんだけど、どうかな」と言った。

はるかさんは少し間を置いて、「え、急だね」と言った。「急でもないと思うんだけど」と返したら、「まあそうか、わかった」と言われた。拍子抜けした。でも、それがはるかさんらしかった。大げさじゃないところが、自分には合っていた。

「プロポーズってどう切り出せばいいかわからない」という気持ちは、たぶん自分だけじゃないと思う。結局、いつもの場所でいつもの感じで言うのが一番自然だった。

今は入籍して、名古屋市内で一緒に暮らしている。生活費の分担をどうするか、将来的に家を買うかどうか、お互いの実家との距離感——まだ決まっていないことがいくつもある。全部片付いてから結婚したわけじゃない。でも、一緒に決めていける気がしているから、それでいいと思っている。

仲人より一言

最初にした質問、覚えてますか。「今まで恋愛がうまくいかなかった理由、ご自身ではどう思いますか」って聞いたんです。あのとき答えに詰まっていた方が、はるかさんとの話をするときは表情が違って。ああ、進んでるなと思いました。おふたりともおめでとうございます。
(マリッジオーシャン カウンセラー 伊藤)

「縁があればそのうち」と思いながら、気づいたら何年も経っていた——もし同じような感覚があるなら、まず一度だけ話を聞いてみるところから始めてみませんか。


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