「口下手だから、お見合いがうまくいかない」。そう思って、この記事にたどり着いた方もいるかもしれません。会話は途切れなかった。失礼なことも言っていない。それでも、お相手からは「今回はご縁がなかった」と返ってくる。
実は、つまずいている場所は話のうまさより手前にあります。お相手が話し終えてから、あなたが返事をするまでの、ほんの数秒です。ここは練習で変えられます。
書いているのは伊藤です。名古屋駅前の結婚相談所マリッジオーシャンで、カウンセラーをしています。カウンセラーになって5年、これまでに89名の方の成婚に立ち会ってきました。担当者や店舗については、マリッジオーシャンのスタッフと店舗の紹介にまとめています。
この記事では、聞き上手なのに伝わらない理由と、お見合いの席でそのまま使えるひと言を、場面ごとにお話しします。性格はそのままでいい。変えるのは、順番だけです。読み終えるころには、次のお見合いで最初に言うひと言が決まっているはずです。
この記事で分かること
- 聞き上手なのにお見合いが進まない理由
- 考える前に出す、最初のひと言
- 次に会ったとき「覚えてくれてた」と思われる返し方
- 仮交際のLINEで冷たく見えない順番
- 気づく力を、重くせずに届ける使い方
動画でも見られます。
1. 口下手でもお見合いはうまくいく|止まるのは話し終えた直後
口下手でも大丈夫です。お見合いでつまずきやすいのは、話の中身ではなく、お相手が話し終えた直後の数秒のほう。ここを直すと、同じ会話でも残る印象が変わります。
1-1. 「話しやすかった」のに次へ進めない人がいる
内向型の方の婚活では、こんな結果になりやすいと感じています。お相手の感想は「話しやすかった」。けれど、次につながらない。
聞いてもらった記憶はある。それなのに、その人がどんな人だったかが残っていないんです。私は、この状態がいちばんもったいないと思っています。
帰りの電車でスマホを開き、「もっと喋らなきゃ」と自分を責める。飲み会の途中でも、つい時計を見てしまう。心当たりはありませんか。そんな方ほど、聞く力はもう持っているんです。
違いを、ひとことで整理します。
違いは、明るさではなく充電のしかたにあります。人と会うと元気が出るのが外向型で、一人の時間で元気が戻るのが内向型です。スマホの充電ケーブルでいえば、規格が違うだけ。差は、それだけです。口数が少なく見えやすいぶん、損をしているんです。
内向型の方が婚活で不利になりやすい場については、内向型男性の婚活は不利?初対面で伝わらない強みの活かし方で詳しく書きました。この記事では、お見合いの席そのものに絞ります。ここからが本題です。話し終えた直後に起きていることを、次の章で見ていきます。
2. 聞き上手が伝わらない理由は、返事までの沈黙
聞き上手なのに伝わらないのは、返事の前に沈黙が入るからです。あなたが考えている数秒は、お相手の目には「反応がない」と映っています。中身より先に、間が伝わる。
2-1. 真剣に考えている顔は、相手からは無表情に見える
たとえば、こんな場面です。
相手「この春から部署が変わって。まだ慣れなくて、毎日ばたばたしてます」
(あなたは2秒ほど黙って、返す言葉を考える)
あなた「そうなんですね。大変ですね」
返事の中身は丁寧です。ただ、お相手に強く残るのは、打ち明けた直後の2秒の空白のほう。
その2秒、頭の中はフル回転しています。軽く返していいのか、踏み込みすぎないか、と。でも、顔は動かない。外から見えるのは、止まった表情だけです。
お相手は、その空白を自分で埋めようとします。「話さなければよかったかな」「興味がないのかな」。考えていたのに、考えていないように見える。ここが惜しいんです。
会話の研究にも、これに近い結果があります。実験の中身はこうです。カナダの心理学者ジャネット・バヴェラスらは、体験談を話す人の聞き手に、こっそり別の作業をさせました。聞き手のうなずきや短い反応が減ると、話し手は話の終わりをうまく締められなくなったそうです。
出典は「Listeners as Co-Narrators」(Bavelasほか、2000年)。掲載誌はJournal of Personality and Social Psychologyです。海外の実験なので、日本のお見合いにそのまま当てはまるとは言い切れません。それでも、聞き手の反応が話し手を支えるという点は同じ。私はそう感じています。
では、その数秒をどう埋めるか。やることは一つです。
3. お見合いの会話で使える、考える前のひと言
答えは、考え終わる前に声を出すことです。「えっ」「うわ」「それで?」。中身のない短いひと言で、あの数秒は埋まります。
「積極的になれと言われても、それができないから困っている」。そう感じる方もいると思います。でも、ここで求めているのは積極性より反射に近いもの。練習すれば、誰でも出せる音です。
3-1. 相槌は、中身より早さで伝わる
部署異動の話を、ひと言だけ変えてみます。違いは、最初の一瞬です。
変える前
相手「この春から部署が変わって。まだ慣れなくて」
(2秒の沈黙)
あなた「そうなんですね。大変ですね」
変えたあと
相手「この春から部署が変わって。まだ慣れなくて」
あなた「えっ、この春から」
相手「そうなんです。前とはまったく違う仕事で」
あなた「それは慣れないですよね。どんなお仕事になったんですか」
変えたのは、返事の頭に「えっ」を置いたことだけです。最初のひと言が早く出ると、お相手はその場で「ちゃんと届いた」と分かります。しかも、声を出しているあいだに、あなたは次の言葉を組み立てられる。考える時間は、むしろ増えます。
3-2. 考えるときは、顔を上げたまま「うーん」
もう一つ、同じ場面で起きやすい癖があります。考えはじめると、目線がテーブルに落ちることです。本人は気づきにくい癖ですね。お相手からは、話した瞬間に目をそらされたように見えてしまいます。お見合いの席での流れを、順番で整理しておきます。
お相手が話し終えたら、まず「えっ」「うわ」「うーん」のどれかを出してください。顔は、お相手に向けたままです。声を出しているあいだに、返す言葉を頭の中で組み立てます。まとまったら、いつもどおりに返せば十分です。変わるのは順番だけで、話す中身はいつものあなたで大丈夫です。
お見合いの席は、これで乗り切れます。次は、2回目以降です。
4. 次に会うときは「前に聞いた話」を返す
2回目以降のデートでは、前回の話を一つ、会ってすぐに返す。これだけで、「この人は覚えていてくれた」が伝わります。聞く力が、目に見える瞬間です。
たとえば、「今日何食べた?」「仕事どうだった?」を10回聞くとします。それより「この前、仕事しんどいって言ってたけど、あれからどう?」を1回聞くほうが、ずっと心に残ります。大事なのは質問の数より、前の話とのつながり。そこで差がつくんです。
変える前
あなた「今日はどこから来られたんですか」
相手「会社からです」
あなた「お仕事、どうでした?」
変えたあと
あなた「この前、部署が変わってまだ慣れないって言ってましたよね。あれから少しは落ち着きました?」
相手「覚えててくれたんですか。実はやっと慣れてきて」
変えたのは質問の数より、前回の話を一つ拾ったことです。内向型の方は、もともと人の話をよく覚えています。ただ、覚えていることを口に出さないまま、次の話題へ移ってしまう。これは、もったいない。覚えている力は、返してはじめて届きます。
4-1. 覚えておくのは、いちばん長く話した話題
なぜ、いちばん長く話した話題なのか。人は、自分が長く話したことほどよく覚えています。そこに触れられると、「あのとき、ちゃんと聞いてくれていたんだ」が一度に伝わる。話の中身をすべて覚える必要はありません。一つで十分です。
覚えておくコツは簡単です。帰りの電車でスマホのメモを開き、お相手がいちばん長く話した話題を一行だけ書いておく。次に会う前に、それを一度見返せば十分です。
対面の話は、ここまでです。ただ、同じことがLINEでも起きています。
5. 仮交際のLINEは、5分以内のひと言で冷たく見えない
仮交際中のLINEは、丁寧な長文より、短い一通を5分以内に返すほうが伝わります。丁寧な返事は、そのあとでも十分に間に合うんです。順番は逆にしないでください。
5-1. 丁寧に返そうとするほど、返信は冷たく見える
内向型の方は、返信を練る傾向があります。読んで、考えて、書いて、読み直す。気づけば、もう3時間です。
お相手から見ると、朝送ったメッセージに昼まで返事が来ない状態です。その間、「何かまずいことを書いたかな」と気にしています。文面がどれだけ丁寧でも、同じです。空白が、先に届くんです。
5-2. まず短く返し、丁寧な返事はあとから送る
たとえば、お相手から「今日のプレゼン、なんとか終わった」と届いたとします。長文を練る前に、まず一通。「えっ、お疲れさまです。緊張したやつですよね」と返せば十分です。
話を聞きたければ、夜になってから「さっきのプレゼン、どうだった?ゆっくり聞きたい」と送ればいい。速い一通が先で、丁寧な一通があとです。丁寧さも、ちゃんと届きます。
慣れてきたら、次の約束も自分から一行で送ってみてください。「この前話してたお店、今度一緒に行きませんか」の一行で大丈夫です。場面ごとに、表にしておきます。
| 場面 | 先に出すひと言 | そのあとで返すこと |
|---|---|---|
| お見合いの席 | 「えっ」「うわ」「それで?」 | 考えてまとまった言葉 |
| 次のデート | 「この前の◯◯、どうなりました?」 | その日の話をじっくり聞く |
| 仮交際のLINE | 短い一通(「えっ、お疲れさまです」) | 落ち着いてから丁寧な返事 |
| 様子が気になったとき | 「今日、疲れてない?」を一回だけ | 相手が話したい分だけ聞く |
どの場面も、形は同じです。短いひと言が先、中身はあと。これだけ覚えておけば十分です。
マリッジオーシャンで成婚された方の実際の声は、成婚者の声のページで読めます。よかったら、どうぞ。
6. 「察する力」は、一度だけ使うと強く届く
相手の小さな変化に気づく力は、内向型の方の大きな持ち味です。ただ、気づいたことを全部口にすると、気づかいが重さに変わります。使うのは、その日の一回だけ。
たとえば、デート中にこんな場面があったとします。夕方の商店街を、しばらく歩いたころです。お相手は笑顔なのに、さっきより声が少し低い。目が合う時間も短い。
あなた「少し歩き疲れました?」
相手「全然大丈夫だよ」
あなた「なら良かった。ちょっとだけ座れるところ、探しましょうか」
相手「実はちょっと足が痛くて。ありがとう」
言葉では「大丈夫」でも、声や目線には本音が出ることがあります。そこに一度だけ気づいて動く。すると、「この人はわかってくれる」が残ります。
6-1. 気づいたことを全部言うと、重さに変わる
内向型の方は、気づく量がそもそも多いんです。表情、声の高さ、歩く速さ。気づいたことを全部口にしたら、お相手は見張られているように感じてしまいます。だから、選ぶ。これが、察する力のいちばん大事な使い方です。
逆に、同じ日に「疲れてない?」を三回聞かれたら、お相手はどう感じるでしょうか。一回目はうれしい。三回目には「そんなに疲れて見えるのかな」と不安になってしまいます。
かける言葉は、分かりやすい変化でなくてもかまいません。「今日なんか疲れてない?」でも、「最近、何かいいことあった?」でもいい。九割は胸にしまって、一つだけ言葉にする。そのほうが深く届きます。
ここまでが、伝え方の話です。最後に、口下手な方が婚活を続けやすい場所について書いておきます。
7. 口下手な人が、結婚相談所で続けやすい理由
口下手な方にとって、結婚相談所は続けやすい場所だと私は考えています。お見合いが、1対1から始まるからです。大人数の場で、話に入るタイミングを探さなくていい。緊張の種が、一つ減ります。
7-1. 会話の練習相手がいると、振り返りがラクになる
マリッジオーシャンでは、サポートの柱の一つに「会話が続く恋愛コミュ力」を置いています。この記事の返し方も、面談の中で一緒に考えていけるんです。ここが大きい。一人で練習するより、ずっと気がラクですから。
内向型の方は、うまくいかなかった日を一人で何度も振り返りがちです。それを、誰かと一緒にできる。それだけで、同じところでつまずきにくくなると感じています。
7-2. 仕事と両立しながら続けられる
店舗は名古屋駅前。オンラインでの面談にも対応しています。仕事帰りに寄るのも、自宅から話すのも選べます。続けやすい形で大丈夫です。ここまでの話を、ひとことで言い直しておきます。
口下手な方がお見合いで伝えたいのは、話のうまさより「ちゃんと聞いていました」という手応えです。それを運ぶのは、短いひと言を先に出すことと、前回の話を一つ返すこと。この二つで、かなり伝わります。
入会から結婚までの具体的な進み方は、結婚までの流れにまとめています。どんな順番で進むのか。先に知っておくと安心です。
8. 口下手なお見合いについて、よくある質問
8-1. 口下手でも、お見合いから結婚できますか?
できます。お見合いで求められているのは話のうまさより、「この人とならまた話したい」と思える手応えです。相手が話し終えたらまず短く反応し、次に会ったら前回の話を一つ返す。それだけでも、印象は大きく変わります。
8-2. お見合いで沈黙が続いたら、どうすればいいですか?
大丈夫です。沈黙そのものを、怖がりすぎなくていいんです。気をつけたいのは、相手が話し終えた直後の沈黙のほう。そこだけは「えっ」「うーん」と声を出してから考えてみてください。話題に詰まったら、相手がいちばん長く話した話題に戻ると続きやすくなります。
8-3. おとなしい相手とのお見合い、どう判断すればいいですか?
返事の前に少し間があく人なら、間のあとの言葉に注目してみてください。あなたの話から具体的な一語を拾って返してくれたなら、その人はしっかり聞いています。それが一番の手がかりです。一回目で決めきれないときは、もう一度会ってみてください。
8-4. 相槌ばかりだと、話を聞いていないように見えませんか?
むしろ逆です。短い相槌は、中身のある返事の前置きになります。「えっ」のあとに自分の言葉を続ければ、ちゃんと聞いている証拠になるんです。
8-5. 結婚相談所で、会話の練習はできますか?
マリッジオーシャンでは「会話が続く恋愛コミュ力」をサポートの柱の一つにしています。面談の中で、あなたに合った返し方を一緒に考えていきます。会話に自信がない方ほど、遠慮はいりません。気軽にどうぞ。
あなたへのメッセージ
うまく話せない自分を、責めてきた時間があったと思います。けれど、人の話を最後まで聞けること、言葉を選べること、前に聞いた話を覚えていること。その力は、もうあなたの中にあります。自分のペースで大丈夫です。
応援しています。
今すぐできること
- 次のお見合いで、相手が話し終えたら「えっ」から返してみる
- 今日届いたLINEに、5分以内で一言だけ返す
- 最近会った人の話を一つ、スマホのメモに書いておく
- 家族や同僚との会話で、相槌を先に出してみる
- 次のデートで、前回聞いた話を最初に一つ聞いてみる
話すのが得意でなくても、お見合いはうまくいきます。変えるのは、声を出す順番だけ。聞く力は、もう届く準備ができています。
「自分の会話のくせを、一度見てもらいたい」。そう思ったら、話を聞かせてください。入会前でも大丈夫です。
無料相談は、無料相談の申し込みフォームから受け付けています。LINEでも大丈夫です。まずは気軽に聞いてみたい方は、LINEの友だち追加から声をかけてください。
平日の夜も面談しています。オンラインなら、21時以降でも大丈夫です。





